第2回|黒字化できない会社の共通点(数字編)
こんにちは!いつもありがとうございます。税理士の玉造です。
前回の記事では、赤字が続く会社に共通する「思い込み」についてお話ししました。
今回はその続きとして、実際の数字のどこを見落としているのかという点に焦点を当ててみたいと思います。
決算書は毎年作っているのに、なぜ経営が楽にならないのか。 その理由は、多くの場合「見ている数字」と「見るべき数字」がズレているからです。
共通点① 利益額だけを見て、利益率を見ていない
経営者の方と決算の話をしていると、
「今年は〇〇万円の利益でした」
という言葉が最初に出てくることが多いです。
もちろん、利益額は大切です。ただ、それだけを見ていると、黒字化のヒントを見落とします。
重要なのは、どれくらいの売上に対して、その利益が出ているのかという視点です。
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売上1億円・利益100万円
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売上2,000万円・利益100万円
同じ利益額でも、経営の安定度はまったく違います。
利益率を見ることで、
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今の事業が無理をしていないか
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価格や原価設定に問題がないか
が、数字から見えてきます。
共通点② 固定費の重さを把握していない
赤字が続く会社ほど、
「これ以上は経費を削れない」
と感じているケースが多いです。
ただ、問題は「経費の金額」ではなく、固定費として毎月どれだけ出ていく構造になっているかです。
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家賃
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人件費
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リース料
これらは、一度重くなると、売上が落ちたときに一気に経営を圧迫します。
実務では、
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売上が少し下がっただけで赤字になる
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忙しい月しか黒字にならない
という会社ほど、固定費が経営規模に対して重くなっています。
共通点③ 全体の数字しか見ていない
決算書は、会社全体の結果をまとめたものです。
ただ、黒字化を考える場面では、
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どの商品が利益を出しているのか
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どの取引先が足を引っ張っているのか
といった中身の数字を見る必要があります。
全体では赤字でも、
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実は利益が出ている商品がある
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改善すれば伸びる事業がある
というケースは、決して珍しくありません。
数字を分けて見ることで、「やめる判断」「伸ばす判断」が初めてできるようになります。
数字は、経営を責めるためのものではない
数字を見るのがつらい、という声を聞くこともあります。
ですが、私自身はこう考えています。
数字は、経営者を責めるためのものではなく、助けるためのもの
現状を正しく知ることができなければ、改善の打ち手も見えてきません。
逆に言えば、数字が見えた瞬間から、黒字化への選択肢は必ず増えます。
黒字化に近づく会社が最初にやっていること
黒字化に近づいていく会社に共通しているのは、
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完璧な分析をしていること
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難しい指標を使っていること
ではありません。
まずは、
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利益率を見る
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固定費の重さを把握する
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数字を分けて考える
この3点を、経営者自身が理解することから始めています。
問題は、黒字か赤字かよりも、「理由が分かっているかどうか」だと思っています。
当事務所では、 「税金の前に、まず会社が続くこと」 を大切にしながら、日々顧問先と向き合っています。
節税ありきではなく、経営全体を見ながら、数字との向き合い方を整理したい方に向いています。
このブログが、数字との向き合い方を考えるきっかけになれば、それだけで十分です。




