第1回|なぜ赤字が続くのか?―黒字化を阻む「思い込み」
こんにちは!いつもありがとうございます。税理士の玉造です。
赤字であること自体を責めるのではなく、「なぜそうなっているのか」を一緒に考えるためのシリーズです。難しい理論ではなく、実務でよくある視点から、黒字化への考え方を整理しています。
「売上はそれなりにあるのに、なぜか赤字が続いている」
税理士として顧問先とお話ししていると、こうした悩みを耳にすることは少なくありません。
そして多くの場合、赤字の原因は努力不足や能力不足ではなく、経営者自身も気づいていない“思い込み”にあります。
今回は、実務の現場でよく見かける「黒字化を阻んでいる思い込み」についてお話しします。
思い込み① 売上を伸ばせば、いずれ黒字になる
赤字が続くと、真っ先に出てくるのが
「とにかく売上を伸ばさないといけない」
という発想です。
もちろん、売上が必要なのは間違いありません。ただ、実務の現場では、
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売上は伸びている
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忙しさも増している
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それでも赤字が拡大している
というケースを何度も見てきました。
この場合、問題は売上ではなく、利益が出ない構造のまま仕事を増やしていることにあります。売上を追いかける前に、まず「どこで利益が出ているのか」を冷静に見る必要があります。
思い込み② 忙しい=儲かっている
経営者の方は、本当に忙しい方が多いです。
朝から晩まで動き回り、休日も仕事のことを考えている。それだけ頑張っているのに、数字を見ると赤字。このギャップが、経営者を一番苦しめます。
しかし、忙しさと利益は、必ずしも比例しません。
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利益率の低い仕事に時間を取られている
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手間の割に単価が合っていない
こうした状態では、忙しくなればなるほど、利益が残らなくなります。
黒字化の第一歩は、「忙しい理由」を疑ってみることです。
思い込み③ 税理士は税金だけ見てくれればいい
これは、経営者だけでなく、税理士側にも反省点がある思い込みかもしれません。
「税理士は税金の計算をしてくれる人」
そう割り切ってしまうと、
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なぜ利益が出ないのか
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どこに無理があるのか
といった本質的な話が、決算書の外に置き去りになります。
私自身、顧問先と一番時間をかけて議論するのは、税金の話よりも
「どうやったら黒字化できるか?」
というテーマです。
赤字の原因は、数字の中に必ずヒントがある
赤字が続くと、
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気持ちが焦る
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数字を見るのが嫌になる
という方もいらっしゃいます。
ただ、実務を通じて感じるのは、立て直すためのヒントは、たいてい数字の中に残っているということです。
売上、原価、固定費。特別な分析をしなくても、
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どこで利益が削られているのか
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何が重くなりすぎているのか
は、必ず見えてきます。
黒字化のスタートは「思い込み」を外すこと
黒字化に近づく会社ほど、最初にやっていることはシンプルです。
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売上だけを追わない
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忙しさを評価基準にしない
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数字を一緒に見て、考える
この「考え方の切り替え」だけで、経営の景色が変わる場面を、私は何度も見てきました。
経営の数字は、正解を押しつけるためのものではなく、考えるための材料だと私は思っています。
当事務所では、 「税金の前に、まず会社が続くこと」 を大切にしながら、日々顧問先と向き合っています。
節税ありきではなく、経営全体を見ながら、数字との向き合い方を整理したい方に向いています。
このブログが、経営や数字について考えるきっかけになれば、それだけで十分です。




