たまちゃんブログ
2015年2月28日 土曜日
2つの所得金額
平成26年の確定申告は、もうお済みですか
今年は例年に増してたくさんのお客様から、ご依頼を頂いたためブログの更新がだいぶ御無沙汰になってしまいました・・
という訳で久しぶりの今回のブログは、やはり確定申告に関する内容でいきたいと思います
今回の内容は、確定申告で所得控除の判定の際に良く出てくる2つの所得金額に違いについてです
扶養控除や配偶者控除の所得要件は、『合計所得金額』が38万円以下である人が該当します
一方で、雑損控除の配偶者等の所得要件は、『総所得金額等』が38万円以下である人が該当します
どちらも同じ所得金額(収入-経費)ですが、『合計所得金額』と『総所得金額等』とは何が違うのでしょう
まず押さえておきたいのは、どちらも同じ所得金額なので所得の範囲や基本的な金額の算出方法は同じだという事です
合計所得金額と総所得金額等の計算(共通点)
次の①と②の合計額に、退職所得金額、山林所得金額を加算した金額
①事業所得、不動産所得、利子所得、給与所得、総合課税の配当所得・短期譲渡所得及び雑所得の合計額(損益通算後の金額)
②総合課税の長期譲渡所得と一時所得の合計額(損益通算後の金額)の2分の1の金額
※申告分離課税の所得がある場合には、それらの特別控除前の所得金額の合計額を加算した金額
次に以下の繰越控除(前年以前から繰り越された損失額)を受けている場合に、それぞれの所得金額が異なります。
・純損失や雑損失の繰越控除
・居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除
・特定居住用財産の譲渡損失の繰越控除
・上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除
・特定中小会社が発行した株式に係る譲渡損失の繰越控除
・先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除
合計所得金額と総所得金額等の計算(相違点)
合計所得金額:上記の繰越控除の適用前の金額
総所得金額等:上記の繰越控除の適用後の金額
最後に具体例を挙げてみましょう
平成26年の配偶者の所得金額が以下の場合に『合計所得金額』と『総所得金額等』を計算します
給与所得:500,000円(収入115万円-給与所得控除65万円)
事業所得:△300,000円
不動産所得:120,000円
純損失の繰越控除額:△200,000円
合計所得金額:500,000円-300,000円+120,000円=320,000円
総所得金額等:500,000円-300,000円+120,000円-200,000円=120,000円
今回は以上になります
きちんと用語の定義を理解して扶養控除の判定などを間違わないようにしましょう
平成26年分の確定申告まだまだ間に合います。
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